Duolingoは、世界中で8000万人を超える英語学習アプリで、その人気ぶりが伺えますね。一方で、Duolingoで学べることは基本のみで内容が簡単すぎるという声があるのも事実です。
そこで今日「Duolingoはどのレベルの英語を学べるのか」実体験も踏まえて解説します。
Duolingoで学べる英語レベル
編集部が実際に利用し、下記7項目でDuolingoのレベルを評価しました。
- 英会話
- 文法
- 単語
- リスニング
- スピーキング
- 大学受験
- TOEIC
- 英検
英会話
Duolingoで学べる英会話は日常会話レベルです。
カフェでのシチュエーションや、道を尋ねるなど実際に英語を利用する場面を想定して受講することができ、状況をイメージしながら英会話を学ぶことができます。
レッスンが進めばディスカッション等のハイレベルな会話も可能ですが、Duolingoだけでビジネスレベルの英会話までできるようになるのは難しいように感じます。
ビジネス会話をしたいのであれば、Duolingoと並行して実際に英会話レッスン等でネイティブと話す練習をするとよいでしょう。
文法
Duolingoでは、主述の関係から関係詞節まで学ぶことができます。主述関係は英語を学ぶ際に1番最初に理解するべき基礎文法で、関係詞節は中学3年生で学ぶ中学英語で最も理解が難しいと言われる文法です。中学英語までの文法をしっかり理解できれば、高校英語で学ぶ文法はその応用がほとんどです。
Duolingoは、中学までの文法はすべて学べますが、高校英語まで理解する場合、物足りないと思います。
単語
Duolingoで学べる単語は、約2000単語です。オックスフォード大学出版局から出版されたOxford 3000という単語帳があり、言語学者監修の元、日常会話の使用頻度が多い単語のみがまとめられています。
この単語帳によると1000〜3000単語で日常会話ができると言われているため、2000単語が学べるDuolingoだけでも十分な語彙力を補えることになります。
単語レベル自体はそれほど高くなく、中学英語までで学ぶ単語がほとんどです。
日常会話であれば、Duolingoの単語だけでも簡単な会話は可能ですが、ビジネス会話では物足りないです。
リスニング
各レッスンの中で、短文や単語の聞き取りが練習できます。いずれも非常に容易なレベルですが、英語を耳に慣れさせるには有効です。しかし、短文の聞き取りがメインでレベルも高くないため、Duolingoだけでリスニング力を鍛えるのは難しいと言えます。
英検換算
Duolingoでは、英検準2級〜2級までの取得を目指すことができます。
とはいえ、Duolingoだけを活用して英検2級を目指すのは難しいと思いますし、オススメもしません。
英語の文法やリスニングの対話問題は対策ができますが、長文問題やライティング問題などDuolingoでは対策ができない部分も多いためです。そのため、Duolingoで英語の基礎を固め、英検用の教材も並行して活用するのがオススメです。
TOEIC
Duolingoでは、TOEIC500点を目指すことができます。TOEIC500点は、英検2級もしくは、それより少し低いレベルです。ここでも注意していただきたいのが、英検と同様にDuolingoのみでの学習では、TOEIC500点の取得は難しいという点です。
Duolingoで英語に慣れるのはいいと思いますが、TOEIC対策はTOEIC教材が効率よく学べますね。
大学受験
Duolingoで学べるのは、中学英語レベルまでです。
高校英語を理解するためには、中学英語を理解する必要があるため、全く役に立たないというわけではありません。ですが、大学受験を控えている方があえてDuolingoを選ぶ必要はありません。
大学受験では受験英語が求められ、長文読解や長文リスニングなどDuolingoではカバーできない点が多く、短期的な結果が得られないDuolingoに時間をかけるのはもったいないです。
英検準2級以上で試験免除や加点される大学もあるため、高校1年生からDuolingoを活用するという使い方であればアリです。
Duolingoが簡単すぎる時の対処方
「Duolingoを始めてみたけど、簡単すぎる」という方は、下記の方法を試してください。
Duolingoがあまりにも簡単すぎると感じたら、飛び級テストを受けて合格することで、残りのレッスンを受けずに一気に次のセクションまで進めることができます。
英語は全レッスン終わっているため、現在学習中の韓国語を例に上げます。「ここに飛び級する?」のボタンをタップするだけで、飛び級試験に進み、この問題をクリアすることで飛び級することができます。
Duolingoをオススメする人・しない人
オススメする人
- 英語初心者
- 旅行など日常会話を身につけたい人
- コツコツ英語を学びたい人
- 英語以外も勉強したい人
英語初心者
Duolingoは英語の基礎を学ぶには申し分ないアプリです。具体的には、複数形や過去形といった、簡単な文章を作る上でも欠かせない文法すら分からない場合、楽しみながら学べるため、飽きずに英語を勉強することができます。言語を勉強するには、勉強が苦にならないことが大前提です。そういった点からも、英語初心者にはDuolingoをおすすめします。
旅行など日常会話を身につけたい人
Duolingoはよくあるシチュエーションをレッスンに取り入れています。旅行、カフェ、洋服やなど知っておいて損のない表現を学ぶことができます。英語はあくまでも、コミュニケーションツールの1つ。難しい会話ではなく、外国人の友人を作りたいなどカジュアルな理由で英語を学びたい人にもおすすめです。
コツコツ英語を学びたい人
言語を学ぶのに近道はありません。地道に勉強するのが最大の近道と言えるでしょう。Duolingoは1レッスン5分〜と短時間での学習が可能です。隙間時間を活用して、毎日学習を継続したいという方はDuolingoでしっかり実力をつけていくことができるでしょう。
英語以外も勉強したい人
Duolingoは英語だけでなく、韓国語やフランス語など42もの言語を学ぶことができます
。日本語で受講可能な言語は、英語、韓国語、中国語、フランス語のみですが、英語では39言語とその数は膨大です。英韓中仏以外の言語を学びたい場合は、まずは英語から学ぶ必要がありますが、他の言語を学びたい方は、他言語を学ぶために英語を学習するのも1つのモチベーションになりそうですね。
オススメしない人
- TOEIC500点以上、英検2級など中級レベルの人
- 短期間で英語を身につけたい人
- TOEIC等の英語資格試験のために勉強したい人
TOEIC500点以上、英検2級など中級レベルの人
Duolingoで学べる英語は、初級から英会話程度のレベルです。TOEICや英検を受験したことがあり、中級レベルの英語を取得している場合、Duolingoのレベルでは物足りないと感じてしまうかもしれません。自分のレベル以下のレッスンでは退屈に感じて、英語学習のモチベーションが下がってしまう可能性もあるので、こう言った方は他のアプリや教材を活用するとよいでしょう。
短期間で英語を身につけたい人
先にも書きましたが、言語を学ぶのに近道はありません。しかし、巷には独自の理論を活用して、短期間で英語力をあげることを目的としたサービスもあります。こう言ったサービスでは、専属のトレーナーが付き、1日数時間の学習を短期間集中して行うというのが一般的です。できるだけ短期間で英語を身につけたい方はこういったサービスを活用するとよいでしょう。短期間で身につけた語学力は短期間で忘れる可能性があるため、ブラッシュアップの意味でDuolingoを使い、隙間時間で英語に触れる機会を作るというのもよいですね。
TOEIC等の英語資格試験のために勉強したい人
繰り返しになりますが、Duolingoは日常会話メインでの学習になります。そのため、TOEIC等の英語資格試験のために英語を学びたいという人にはDuolingoは不向きです。こういった方は、その試験に特化したアプリや教材を活用することで効率的に学習することができます。英語資格試験を取得したとしても、話せるようにはなりません。英語資格試験のために勉強をした上で、会話を学ぶ手段としてDuolingoを使うとより実用的な英語力が身につきます。
まとめ
今回は、Duolingoのレベルについて解説しました。簡単にまとめると、Duolingoのレベルは初級〜中級レベルであり、大学受験や英語資格試験の勉強の活用にはおすすめできないということになります。私自身、現在TOEICは上位3%のレベルということもあり、正直Duolingoには物足りなさを感じるようなりましたが、英語を学び始めた頃には、とても楽しく学ぶことができました。今は、他の言語の学習のためにDuolingoを活用しています。